〜巨匠の見た風景をご紹介します〜



「心象風景」
1993年6月、生まれて初めて長野県に居を構えました。就職して初めての赴任地が松本でした。当時は誰一人知る人もいないこの土地での生活がとても不安で仕方がありませんでしたが、信州の豊かな自然を肌で感じるたびにこの地の風土が好きになって行きました。沢山の花々が一斉に咲き乱れる春、新緑に萌える緑が眩しい夏、一日ごとに長く伸びていく影と紅葉が美しい秋、厳しい寒さの中でも限りなく透明な張り詰めた空気が心地よい冬。今まで当たり前のように身近にあった信州の自然ともあとわずかでお別れをしなければなりません。10年間住んだ松本を10月4日に去ることになりました。この写真は僕が10年間信州で撮影した作品の中でも一番心に残る「信州らしい」と思う一枚です。